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2026/10/01 EDIT CATEGORY: ▲ TRACKBACK URL 

我が名はハム! 野良犬の王なり! ①








海の家では娯楽がない。

かなり昔に買ったコンポもCDの出し入れ口が死んでるし

ラジオの受信機能も壊れているようでラジオも聴けない。

( ウォークマンがあるけど海の家では出来るだけ聴かないようにしている )

ガラケーでインタネッツみるのもアレだし。

ですから

海の家に独り居て

耳に聞こえてくるのは

風の音と木の葉が擦れ合う音とか

訳の分からん虫どもの鳴声とか

近くの茂みの中でタヌキがギャー!ギャー!喧嘩してる声とか

あとは

微かに小波が砕ける音くらいですので

まっこと退屈極まりないのだけど

それがまた慣れると楽しいというか心地良い。

孤独とか苦手な人は駄目だろうけど

俺は独りで居るのがけっこう好きですから

ぜんぜん大丈夫。

北チョンのスパイなどに拉致されそうな海沿いの夜道も

鼻歌しながらフンフン ♪ と歩いて楽しんでいる。

これが一昔前だったら

かなりの危険行為だと思う。

今現在でも

《 不審船を見つけたら通報して下さい 》

などと表記された立て看板が海沿いに存在しているくらいだから。








で

このまえ海の家に宿泊し

その退屈な夜の時間を楽しみながら

下手糞なギター弾いたり

漫画読んだりしていたが

そういうのも両方、1時間くらいで集中力が切れたり飽きたりするから

布団に転がりながら

腹の上にバスタオル乗っけた状態で

色々と過去の事を思い出したりしていた。

その思い出の中から

ハムの思い出を書き残そうと思う。

今なんて調度お中元の時期まっただなかですし

ハムの話してもいいんじゃないかと思うから。



















我が名はハム! そして! 野良犬の王である!

という話だ。








あれはそう...........

ワタシが18か19くらいの頃だったか。

ハム屋さんでバイトしてたのよワタシ。

ワタシ、気ままなフリーターだったのよ。

ハム屋つっても

どこかの商店街でハム売るバイトじゃなくて

地元のハムの営業所?みたいな所でバイトしてた。

名前を出すとアレだから

まあ、ここだったのよ。



以下、名前は伏せてハム屋と書く。

で

俺の仕事内容はと言うと

所謂、倉庫業だったのよ。

倉庫業つっても20畳くらいある冷蔵庫と冷凍庫をいったりきたりするやつだった。

トラックで納入されてくるハムなどをそこに運んで

冷蔵庫の中で積み上がったハムの箱から

賞味期限が古いのを前だしとかするヤツだったのよ。

ハムの重さなんて たかが知れているからな。

肉体的な辛さは ちっとも感じなかったでヤンスね。








で

当時、付き合ってた彼女が居て

その娘は あんまり人の事情を勘繰ろうとしない娘だったから

俺のバイトの職種とか訊いてこなかった。

それでハム屋でバイトを始めて3ヶ月くらい経ってから

要約


『 そういえばバイトって何処でやってるの?』


つって訊いてきたから


『 ん? ハムだよハム。 ハム屋さん。 』


つったら

爆笑された。


『 アハハハハハハ! 嘘ついてるでしょ! 』

『 ハム屋ってなんなのアハハハハハハ! 』

『 なんなのハム屋っていう響きが面白すぎるアハハハハハハ! 』


ということで

腹を抱えて笑う彼女を

こちらも

えへへ、そうかな? そんなに面白い?

ハム屋って変かな?

みたいに笑って返事してたけど

結局のところ

あんたはそのハム屋でどんな作業してるのか?

と、訊かれたから

先に書いた通り倉庫業をやっております。

と、答えたのだ。

で

それにしてもハム屋とか似合わねえアハハハハハハ!

つわれたので

アホめ! 自給もソコソコ貰えるんだぞ!

飲食業のバイトみたいに客にペコペコしなくてもいいしさ!

つっといた。

しかしながら

彼女の言う似合わないつうのも、まあ、分かる気がした。

当時の俺は毛先とか赤く染めたりしてたから

そんなのがハム屋でバイトとかしてたら

けっこう面白いのかも知れないと思った。







そうして

ハム屋の事を告白してから1ヶ月くらい経ったのだけど

その間に

彼女が俺の事を


《 ハムさん 》


と、呼び出した。

元々、あだ名が2文字で

ハムという響きに似たあだ名だったものですから

ハムさん と呼ばれるようになってしまった。

そしてから

当時は彼女を交えて色んな友達グループと交際があったから

そういうグループとメシ食いに行ったりすると

初めて会う人らも居た。

そうすると


『 えっと、俺はSモッキの友達の何々と言う名前だけど 』

『 君の事は何て呼べばいい? 名前はなに? 』


などという局面に立たされる事も多くありまして

それに対して

恥ずかしがり屋の俺は


『 えっと.......... そうだな.......... 俺は........... 』


と、口ごもっていると

彼女がしゃしゃり出てきて


『 この人はハムさんだよ! ハムさんって呼んでね 』


ついやがった。

相手は困惑顔になり


『 ハム? え? なにそれ? あだ名がハムなの? 』

『 それにしたって、どうしたら そんなあだ名に.......... 』

『 まあ、それでいいなら、そう呼ばせて貰うけど 』

『 ハム!って呼ぶのも失礼だし ハムさん って呼ぶよ 』


ということになった事例が幾つも続いた。

それがまた加速しやがって

ごく親しい仲間内からも面白がられて

みんなから ハムさん! と、呼ばれだす始末...............。

コンビニとかで偶然顔を合わせても


『 おっ! ハムさんじゃないか! なにしてるの? 』


とか。

少し彼女を憎んだりしたが

2ヶ月くらい経つと俺も段々と慣れてしまい

ハムさん! と呼ばれても動じなくなった。









何ヶ月間くらい

みんなからハムハム言われてただろう?

ハムさん というあだ名に書き換えられた事で得した事などなかった。

大体がアレだ。

俺が太っていてムチムチしているなら

あだ名が ハムさん でも良いと思ったが

当時から俺は痩せっぽちだったから

ハムさん なんてあだ名はちっとも馴染まないんだよな。

しかしながら

ハムさん と呼ばれる事で

これは.........  ハムさん で居るのも悪くないな.............

と、思った事柄が ひとつだけあった。

彼女と交尾してるときに

耳元で


『 はぁむ さぁん 』


と、吐息混じりに呼ばれた時には

うひょー! と、思った。

そうだ! おまえはハムの人に抱かれてるんだぜ!

ハムの人なんかとおまえセックスなんてしちゃって

おまえはアレだな! ぐへへ! ハムの人なんかと! ぐへへ!

みたいな

なんか悪い性癖の芽が出たような気がして

少しだけ罪悪感なども感じたけど

なんせ若かったものですから

交尾中の ハムさん は気に入っていた。








という事なんだが

長くなったので次に続けようと思う。

とりあえず

俺がハム屋でバイトを始めた為に

一時期あだ名が ハムさん になってしまったという事だ。

そして ハムさん となった俺が

行く行くは公園の野良犬たちの王として君臨する事になるのだ。










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2013/08/13 EDIT CATEGORY:懐古 ▲ TRACKBACK URL 

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