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2024/04/26 EDIT CATEGORY: TRACKBACK URL 

俺の廃屋奇談







最初に書いとくけど

俺はオバケとか幽霊とか

そういうオカルトなモノの存在はあまり信じていない

小さい頃に曾祖母のオバケみたいなモノは見たけど

他にもまあ色々と不可思議な経験もしたけど

それはそれ、これはこれという事で

誰かが幽霊に呪い殺されただとか

車に乗ってたらオバケが追いかけてきて事故っただとか

そんなのは信じられない

大体、オバケみたいな実体がないモノなんかより

生きてる人間の感情のほうがよっぽど怖い

生きている人間に強く憎まれるほうが怖い

相手がヤル気だしたら

そっこうで刺身包丁とかでドスンだもん

怖いよ







これは〇国のどこかで見つけた廃屋

409ec927.jpeg

























洋風でお洒落な外観

e19e5052.jpeg
























〇国は昔から

文学者や芸術家が多く住み着く場所ですから

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きっと

ここの元住人も、画家とかじゃないかな?

3313774a.jpeg































今年の7月くらいに

これはどこだったけか?

どっかの地区公民館の裏手に

密やかに隠されるようにしてあった廃屋

4f632e4a.jpeg




























外見は素晴らしい廃屋だった

625a89c8.jpeg




























雰囲気ある

0d12589e.jpeg




























障子枠とカーテンの隙間から

デジカメを潜り込ませた

7ab91a22.jpeg




























785682a8.jpeg




























6c21373a.jpeg




























759806cf.jpeg
























普通に物置として使用されているようだった

そうしている間にも

夏草が足元に絡み付いてきて

足がかゆいかゆいになったので

退散した










あれは・・・

まだ俺が今のデジカメ持ってなかった頃だから

4、5年くらい前の夏になるのだろうか

勝〇だか〇野だかの

農村集落が現場だった

あそこら農村集落には大体、1戸2戸の廃屋があるものですから

その日も現場近くを散歩してみたら

簡単に廃屋を見つける事が出来た






その廃屋の外観は

先の物置として使用されていた廃屋と似たような感じで

西日が当たる側の全ての窓が

ぴったりと雨戸で閉め切られていた

裏手に周ってみると鬱蒼とした竹林がありまして

廃屋の外壁は夏の蔓植物で1面、緑に覆われていた

そして

植物に侵食され過ぎていてよく見えなかったが

こちら側も全部の窓の雨戸がぴったり閉め切られているようだった








その裏手に勝手口があった訳だが

勝手口ドアの足元に一段高い土間があるじゃない?

その土間の続きで

犬走りまで長い土間コンクリが打ってあった訳です

それがまたアレでしてね・・・

この糞暑い時期に魅力的な

ひんやりコンクリ土間な訳でして

俺は思ったのです

昼飯食べた後の休憩時間に

ここの土間で一眠りしようと・・・








昼飯、食べ終わりまして

早速、意気揚々と、そこの廃屋に向かった

手には煙草と水筒とタオル持って






廃屋の裏手に周って

勝手口の土間に腰を下ろす

煙草を1本取り出して火を点ける

ああ・・・

やっぱりここは期待してた通りの涼しさだ

煙草を靴底で踏み消して

吸殻をボックスケースの中にしまう

そのまま

犬走りの土間へと誘われるように歩いて

ゴロンと仰向けに倒れこんだ

これだと後頭部がゴツゴツするから

右手にタオルをグルグル巻きにして

右手を枕に目を閉じた






5分・・・ 10分・・・

経っただろうか

ウトウトし始めた時






ガタンッ!




     ガサガサ・・・




  ガサガサッ・・・




   キィィッ・・・





俺は少し驚いて背中を起こした

なんの音だ?

勝手口のほうから音がした?

最後の音は戸棚を開けたような音・・・





  ガサゴソ・・・



       ガサゴソ・・・



 ワシャワシャ・・・





俺 「 !!! 」





今のは・・・

はっきり聴こえたぞ・・・

勝手口の奥・・・台所か?

台所から新聞紙をグシャグシャに丸めたような音がした

ええっ・・・

誰か居るのか?







おかしいぞ・・・

俺は確かめた筈だ・・・

廃屋の周りには、車も、自転車も、手押し車も

なんにもなかった筈だ

それにアレだ

裏手の勝手口のドアの四隅は

外側から釘で打ち付けられていて

入る事も出る事もできない筈だ

正面玄関なんてアレだ

玄関戸が朽ち果てていて

戸の代わりに冷蔵庫たら箪笥たらが木材と一緒に填め込まれていた

人が入れる隙間なんてなかった筈だ

おかしい・・・

人が居る筈がない・・・

あっ・・・ 動物かな?

アレか?

タヌキとか猫とかが棲み付いてるのかも知れない

はぁー・・・ なんだ・・・ 動物な・・・ びっくりしたな






「 うんっ 」





「 ぇふん 」





「 ごほっ・・・ ごほっ・・・ 」







「 あぁー・・・ うぅー・・・ 」






    ぎいっ




   とん

  
   


      とん




   
  とん







俺 「 !!! 」






聴こえた、聴こえたぞ

年寄りの咳き込む声だ

年寄り独特の荒い息遣いの声だ

階段を踏む音だ

おかしい!

こんなのおかしい!

どこからも入れないのに!

それに・・・

夏だぜ!?

日中にだぜ!?

家中の窓から雨戸まで閉め切ってる人なんて居ないだろ!?

室内、蒸し風呂状態だろ!?

そんなのありえない・・・

そうだ・・・表札・・・ 表札あったっけ?

玄関の表札みたらいいんだよ






夏なのに冷たい汗を垂らしながら

正面玄関に周り込む

表札の有無を確かめる

塀のとこに表札が填め込まれていた跡だけが

ポッカリと空いていた

もう、廃屋から生活音は聴こえてこない

それどころか

今の今まで

ワシャワシャミンミン鳴いていた

夏の虫やら蝉の声さえ聴こえてこない

いきなりの静寂で

耳鳴りがする

( キィィィーーーーーーーーン )






逃げた


泣きながら逃げたね


犬走りの土間にタオルを置き忘れたまま


1度も振り返らずに


現場まで真っ直ぐ逃げたよ。








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